慢性腎不全慢性腎不全慢性腎不全

慢性腎不全

 保存期慢性腎不全: CKDG4、G5で、腎機能(GFR)が30 mL/分以下に低下し、透析療法を行う前の状態を言います。50歳の男性で血清クレアチニン値が2.2 mg/dL以上、女性で2.05 mg/dL以上の場合です。この時期には、浮腫、高血圧、腎性貧血、カルシウム・リン値の異常、副甲状腺機能の亢進、骨の病変などを治療します。これらを治療すると、健康人のように見えるようになり、腎機能の低下速度も遅くなります。

 透析期慢性腎不全:腎機能が5%以下になると、体で作られた老廃物や食事から取ったカリウムやリンが腎臓から捨てられなくなり、透析療法、腎移植が必要となります。また、腎移植を行わない限り生涯にわたって透析療法が必要となります。血液透析は、週に3回、1回4-5時間の治療を行います。透析を始めても塩分制限7-8 g/日とK制限の食事療法は続ける必要があります。運動の制限はありません。血液透析開始時にお元気な方は20年、30年と元気に生活してゆくことができます。持続携行腹膜透析(CAPD)は、お腹に腹膜透析液2Lを2時間から6時間入れておき、腹膜透析液の中に老廃物を拡散させて除去する透析法です。2Lの腹膜透析液を1日に4回、自分で交換します。家庭で透析ができ、社会復帰が容易なことがメリットですが、腹膜透析液の交換手技を学び、ご自身で確実に行うことが必要です。CAPDは、腹膜が傷むために5-8年で中止する必要があります。CAPD中止後は血液透析ないしは腎移植をすることになります。

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